父親に腕相撲で勝った日。
男に生まれてきた人間なら、一度は自分の力がどの程度であるのか試してみたいお年頃がやってくる。
僕は超インドアと自分で釘を差しているだけに、
武力や喧嘩には縁の遠い存在だった。
バスケも苦手だった僕。
男子はゴールを決めると1点、女子は3点だった。
なぜか、僕だけどこから点数を入れても3点だった。
まぁ要は女子と同じ扱いだったのだ。
クラスメイトは優しく、
僕をバスケのチームに入れたがっていた。
僕はゴールの近くに配備され、
ボールが来たら、玉入れのように喜んで入れていた。
まぁ、話は逸れましたが。
そんな僕もね、
強くなりたいお年頃があったわけですよ。
でね、家族全員と一対一で腕相撲対決。
妹や祖母には中学時代から勝っていたが、
母親と父親は倒せなかった。
何が違うんだ??
大人だからか??
でも、高校になったら母親に勝てるようになった。
父親にはいつ勝てるようになったか忘れてしまったが・・・。
はじめて勝った時、
父親の背中が小さく見えたのを今でも忘れない。
父親に勝った途端、無気力になり、
勝利への拘りがなくなった。
力なんてちっぽけなもんなんですよ。
自分より強いやつがいなくなるとね。
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