僕が命の尊さを知った日


どうも。

久しぶりに大粒の雨が降り注ぎ、テレビでは終戦特番が流れている。


あの日も暑い夏だった。


当時、僕は小学校一年生で黄色い帽子を被り、真新しい黒光りしたランドセルを背負って、

上級生に先導されながら集団登校をしていた。


車通りの少ない、国道沿いの歩道を一歩一歩何を考えて進んでいたのか思い出せないが。


ちょうど、車道にぐったりと倒れかけた一羽のスズメを発見しました。


その時、なぜ助けようと思ったのかわからないが咄嗟に僕の両手にはぐったりとしたスズメが載っていた。

周りの視線や声などはまったく記憶に残っていない。

まさに、純粋無垢という言葉が一番ふさわしいと思う。



学校へ着いて、真っ先に先生へ見せた。

先生は穏やかな口調で、

「じゃあ、お墓を作ってあげようか」


そう言って、僕とグラウンドの隅に小さな穴を掘り、スズメを埋めてあげた。

この時、僕は生き物の命が永遠ではないことを知った。


25年ぶりにその小学校を訪ねてみたが、すでに公園になっており、

僕と先生が作ったお墓はどこにあるのかわからなかった。



だけど、僕の心の中で永遠にこの思い出は生き続けているだろう。


ありがと、すずめ。



けーた

ノマドワーカーという響きに憧れて、生きるひとりのネガティブな男です。生きるってなかなか難しいし、大変だけど、目的があると生きてるのも悪くないね。

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